デスクトップPC モバイル化計画
背景
『cool'n Quietにより動的にCPU周波数を変更できる』 |
今回、改造を行ったのは、Aopen AK75(J)。
あまり、人気のあるマザーボードではないが、個人的にはI/O周りとか
しっかりしてて、大きなサイズのファイルをコピーとかしてても
安定して使える、お気に入りの板。
最近取り付けた、USBのカードリーダがUSB2の為、WINDOWS上でよくWarningが
でるのが困りものであるが、今回の改造に成功したのもあり、しばらく現役で
いけそうな優れもの?である。
掲示板によると、CPUからのVIDとSVIDをレギュレータからの
PWRGD(設定電圧になってることを示す信号と思われる)でマルチプレクスして、
レギュレーターの設定を行うとのことなので、まず現状の回路がどうなっているか
調査して、それを元にSVIDのセレクト回路を入れていくことにする。
今回関係する範囲の回路は、以下の回路図のようにであった。
まず、VIDについては、CPUからのVID出力を2.5Vから5Vへレベル変換して、
FAIRCHILDのレギュレーターに入れることで、電圧の設定していた。
レギュレータからの、設定電圧への確定したことを示すPWRGD信号は、
同じように5Vから2.5Vにレベル変換してCPUに入ってるような感じに見受けられた。
※今回、必要なPWRGD信号は5Vでいいので、
CPU側にどう伝わっているかは単なる想像。
※ 4/2 追記
トランジスタのベースと電源の間に抵抗が入ってるのでは?との指摘をいただきました。
実際に確認はできませんが、当然抵抗が入ってるものと思われます。
自前でトランジスタを用意して改造する人は、注意して下さい。
今回、一番の要になってくると思われたのが、VIDとSVIDの切り替えに使う石。
掲示板では、HC157とかでやったとの話が見られたが、入手方法とかよく分からず、
結局は会社の実験室で入手できた、MotorolaのTriple 2-Channel Analog Multiplexer
MC14053Bを使用することにした。
必要以上にいろいろな部品を使わないのと、SVIDにうまく切り替えられなかった際
DIPによる電圧のマニュアル設定を行えるという方針で、改造案を立てた。
- VID設定にあたるMPX入力はDIPと5V pull-up抵抗で行う。
- SVID設定にあたるMPX入力はマザーボード上でVIDが使っていた2.5V pull-upと
レベル変換トランジスタと5V pull-upを流用して行う。 - MPXのセレクト信号は、regulator直後の信号を使用し、SVIDへの切り替えの有効/無効を
変更できるように、DIPを通してGNDに落としておく。
- VID出力は、Viaから左に5本並んで表面層を通っているので、
そこでカットする。 - SVIDはopenのようなので、直接Viaから引き出す。
- PWRGDはレギュレータ裏にViaがでてたので、そこから引き出す。
- CPUソケット上にトランジスタが5個並んでるので、
そこでSVIDのレベル変換をする。
※トランジスタの左上がCPU側、下側がMPX側。 - トランジスタから、右の空きパットに向けて元々の、
VIDが走っているので、そこをカット
- MPXの出力を、上記の空きパットに接続。
※VIDの対応は忘れました。ショートチェックすれば
すぐ分かります。
SpeedFanによる、PC起動直後の
コア電圧の変化状況をみると、
CrystalCPUIDのMultiplier Management
開始により、いい感じで、下がっているのが分かります。
ここまでくれば、あとはオーバークロックするも
超低電圧化を狙うも、自由自在!!